
「自由設計」のワナ
2026年07月27日 15:43
「自由設計」のワナ
「自由設計」と聞くと、
自分たちの個性や希望を、自由に反映できる家
そんなイメージを持つ方が多いと思います。
そして住宅会社から、
「自由設計ですから」
と言われ、高額な費用を払っていませんか?
実はこれ、住宅業界の大きなワナの一つです。
住宅業界では、「自由設計」という言葉が付くだけで、建物の坪単価や設計費が上がることがあります。
お客様も、
「自由に間取りを考えてもらったのだから、高くても仕方がない」
と納得してしまいがちです。
でも、ここで一度、冷静に考えてみてください。
友人や知人が建てた家と、自分の家はどれほど違いますか?
リビングがあり、キッチンがあり、お風呂や洗面所があり、トイレがあり、寝室や子ども部屋がある。
もちろん細かな違いはあります。
しかし、一般的な25坪から40坪程度の住宅で、必要な部屋を配置していくと、間取りはある程度決まってきます。
例えば、
南側には明るいリビングを配置したい
キッチンと洗面、浴室は近くにまとめたい
玄関からリビングへの動線を考えたい
階段やトイレの位置を確保したい
収納スペースも必要
駐車場や土地の形にも合わせなければならない
こうした条件を一つずつ入れていくと、間取りの選択肢は自然と絞られていきます。
つまり、一般的な大きさの家では、本当の意味で何もかも自由に設計できるわけではありません。
それにもかかわらず、
「自由設計だから特別です」
「一からつくるので費用が掛かります」
という説明だけで、数百万円も高くなっているケースがあります。
もちろん、変形地への建築や特殊なデザイン、大空間、特別な素材を使う場合には、設計や施工に費用が掛かります。
しかし、一般的な住宅であれば、過去の施工事例や実績のある間取りをベースにした方が、失敗が少なく、コストも抑えられます。
住宅会社は、これまで何百棟、何千棟という家を建てています。
その中で、
「この動線は使いやすい」
「この収納位置は便利」
「この間取りは暮らしやすい」
という答えを、すでに持っているはずです。
それなのに、毎回ゼロから考えることだけが、本当にお客様のためなのでしょうか。
私はそうは思いません。
本当に大切なのは、
自由に設計したという満足感ではなく、完成した家で快適に暮らせることです。
家づくりの目的は、図面に個性を詰め込むことではありません。
家事がしやすい
子育てがしやすい
光が入り、風が抜ける
収納が使いやすい
将来も無理なく暮らせる
住宅ローンの負担が重くなりすぎない
こうした部分が、本当の意味での良い家だと思います。
自由設計だから良い家になるわけではありません。
長年の経験から生まれた、完成度の高い間取りをベースにして、自分たちに必要な部分だけを変更する。
その方が、暮らしやすく、価格も分かりやすく、失敗の少ない家づくりになることがあります。
クロネコハウスやTHE BASEでは、プロが考えた実績ある間取りをベースに、お客様の家族構成や暮らし方に合わせて必要な部分を調整しています。
何でも自由に変更できることを売りにするのではなく、
必要な自由は残し、無駄な費用は掛けない。
これが私たちの考える、賢い家づくりです。
「自由設計だから高いのは仕方がない」
そう思う前に、ぜひ一度確認してください。
その自由設計に、本当にそれだけの費用を払う価値があるのか。
そして、
その家は、友人の建てた家と比べて、本当に数百万円分も違うのか。
住宅会社の言葉をそのまま信じるのではなく、何にいくら掛かっているのかを冷静に見ることが大切です。
「自由だから良い」のではありません。
「無駄なく、暮らしやすいから良い」。
家づくりで一番大切なのは、自由設計という言葉ではありません。
その家で家族が何十年も安心して、豊かに暮らせること。
それが、本当に価値のある家づくりだと私は考えています。