
セットバックってなぜ必要なの?
2025年09月14日 10:45
セットバックってなぜ必要なの?
土地探しや建築計画をしていると、不動産会社や役所から「この土地はセットバックが必要です」と言われることがあります。
「建物を少し後ろに下げないといけないの?」「せっかくの土地が狭くなるのでは?」と不安になる方も多いでしょう。
ここでは、セットバックがなぜ必要なのか、その理由と注意点をわかりやすく解説します。
1. セットバックとは?
セットバック(Set Back)とは、道路の中心線から一定の距離を確保するために、敷地の一部を道路として提供し、建物を後退させることをいいます。
対象となるのは「幅員(道の幅)が4m未満の道路」に接している土地です。
2. なぜ必要なの?
(1) 道路幅を確保するため
法律では、建築基準法上の道路は 幅員4m以上 と定められています。
古い住宅地では道幅が狭く、緊急車両や生活車両が通りにくいケースが多いのです。
セットバックによって、将来的に道路が4m以上になるよう整備していく仕組みになっています。
(2) 安全性の確保
幅の狭い道路は、
火災や地震の際に消防車・救急車が入れない
人と車のすれ違いが困難
といった問題があります。
セットバックは、災害時の避難路や緊急車両の通行を確保する安全対策でもあるのです。
(3) 住環境の改善
道路幅が広がれば、
日当たりや風通しが良くなる
景観がすっきりする
車のすれ違いがしやすくなる
といったメリットがあります。
3. セットバックの注意点
セットバック部分は 自分の敷地だが建物を建てられない
フェンスや塀も原則設置できない
その分、実際に利用できる有効宅地面積が減る
例えば、40坪の土地でも、セットバックが必要だと 実際に家を建てられる部分は38坪程度になる ことがあります。
4. まとめ
セットバックは「土地が削られて損する」ものではなく、街全体の安全性や住みやすさを高めるために必要な制度です。
ただし、土地の広さや建築計画に大きく関わるため、購入前に必ず確認しておきましょう。
クロネコハウスでは、土地探しの段階からセットバックの有無や範囲をしっかり調査し、安心して建てられるプランをご提案しています。