社長のひとりごとBLOG(だけどためになるかも)

まずは、お金から。予算が決まれば家のプランも決まる

まずは、お金から。予算が決まれば家のプランも決まる

2026年08月23日 13:54

まずは、お金から。予算が決まれば家のプランも決まる

こんにちは。
アルファテックグループ代表の森岡真司です。

家づくりの相談に来られたお客様から、よく次のようなご希望を伺います。

「広いリビングが欲しい」
「大きな吹き抜けをつくりたい」
「アイランドキッチンにしたい」
「ランドリールームとファミリークローゼットが欲しい」
「できれば平屋にしたい」

理想の暮らしを考えることは、とても大切です。

しかし、私は最初から間取りや設備の話を進めることはおすすめしていません。

家づくりで最初に決めるべきことは、プランではありません。

まずは、お金からです


なぜプランより先に予算を決めるのか

住宅会社へ行くと、最初にモデルハウスを案内され、希望の間取りや設備を聞かれることがあります。

お客様の理想を詰め込んだプランが完成すると、当然、気持ちは高まります。

「こんな家に住めたらいいな」
「子どもたちも喜ぶだろうな」
「少し高くても、この家を諦めたくない」

そのあとに見積もりを出されると、当初の想定より高くても、プランを削ることが難しくなります。

そして、

「銀行から借りられるなら大丈夫だろう」

と借入額を増やしてしまうのです。

これが、家を建てたあとの生活が苦しくなる大きな原因です。


家づくりの順番が逆になっています

多くの方は、次の順番で家づくりを進めようとします。

  1. 理想の家を考える

  2. 希望の間取りをつくる

  3. 欲しい設備を選ぶ

  4. 土地を決める

  5. 見積もりを確認する

  6. 足りない分を住宅ローンで借りる

しかし、この順番では、希望が増えるたびに借入額も増えていきます。

正しい順番は逆です。

  1. 現在の家計を確認する

  2. 無理なく払える住宅費を決める

  3. 土地・建物・諸費用を含めた総予算を決める

  4. 土地と建物への予算配分を考える

  5. 建てられる坪数と仕様を確認する

  6. 予算の中で間取りをつくる

予算が決まるから、現実的なプランが決まるのです


予算とは「銀行から借りられる上限」ではありません

最初に決める予算とは、住宅ローンの審査で借りられる上限額ではありません。

金融機関が貸してくれる金額と、ご家族が無理なく返し続けられる金額は違います。

住宅ローン以外にも、生活にはさまざまなお金が必要です。

  • 食費

  • 光熱費

  • 車の維持費や買い替え費用

  • お子さんの教育費

  • 保険料

  • 通信費

  • 家族旅行や趣味

  • 毎月の貯蓄

  • 固定資産税

  • 将来の住宅メンテナンス費

これらを支払いながら、毎月いくらなら安心して住宅費に使えるのか。

そこから総予算を算出します。

「4,000万円借りられるから、4,000万円の家を考える」のではありません。

「毎月この金額なら無理なく払える」から、購入総額を逆算するのです


総予算を最初に決める

家づくりで必要なのは、建物本体の価格だけではありません。

主に次の費用が必要です。

  • 土地代

  • 建物本体価格

  • 土地や建物の付帯工事

  • 地盤改良費

  • 屋外給排水工事

  • 外構工事

  • 照明、カーテン、エアコン

  • 登記費用

  • 住宅ローン関係費用

  • 火災保険、地震保険

  • 各種税金

  • 引っ越し費用

  • 家具、家電の購入費

建物が2,000万円だから、2,000万円で家が完成するわけではありません。

大切なのは、住み始めるまでに必要な費用を含めた「総額」です。

総予算を決めずに建物や土地を選ぶと、最後に予算不足が発生します。


予算が決まれば、土地に使える金額が分かる

例えば、土地・建物・諸費用を含めた総予算が3,000万円だとします。

諸費用や付帯工事などに300万円必要で、希望する建物に1,900万円必要なら、土地に使える予算は約800万円です。

この場合、1,200万円の土地を先に購入してしまうと、建物の予算を400万円削るか、借入額を増やす必要があります。

気に入った土地を先に買い、その残りで家を考えるのではありません。

先に総予算を決め、その中で買える土地を探します

予算が明確なら、検討する土地の価格帯も明確になります。


予算が決まれば、建てられる坪数も見えてくる

家の価格は、広さによって大きく変わります。

予算を確認せず、

「最低でも35坪は欲しい」
「家族4人なら40坪くらい必要だろう」

と考えても、その広さが家計に合っているとは限りません。

総予算から土地代、諸費用、付帯工事などを差し引けば、建物に使える金額が分かります。

建物予算が分かれば、採用する住宅商品や仕様によって、現実的な坪数が見えてきます。

そこで初めて、

「この予算なら、28坪程度が現実的です」
「平屋なら、この広さにまとめましょう」
「二階建てなら、必要な部屋を確保できます」

という具体的な話ができます。


予算が決まれば、仕様も選べる

住宅設備にはさまざまなグレードがあります。

キッチン、お風呂、洗面台、トイレ、床材、建具、窓、外壁など、選び始めれば価格は簡単に上がっていきます。

予算が決まっていないと、一つひとつは数万円、数十万円の追加でも、最終的には何百万円という増額になることがあります。

一方、設備に使える金額が明確なら、

  • キッチンを優先する

  • お風呂は標準仕様にする

  • 収納は造作ではなく市販家具を活用する

  • 見た目より断熱性能を優先する

  • 外構工事は必要な部分から始める

という判断ができます。

すべてを諦めるのではありません。

ご家族にとって優先順位の高いものに、予算を集中させるのです


理想は、予算の中で叶える

「予算を先に決めると、つまらない家になるのでは?」

と思う方もいるかもしれません。

しかし、予算を決めることは、理想を諦めることではありません。

使える金額を明確にしたうえで、何を優先し、何を工夫するかを考えることです。

例えば、広いリビングが希望でも、単純に床面積を増やす必要はありません。

廊下を減らす、リビングとダイニングを一体にする、視線が抜ける窓を設けるなど、設計の工夫で開放感をつくることができます。

収納も、数を増やせば良いとは限りません。

使う場所の近くに必要な量を配置すれば、面積を抑えながら使いやすくできます。

家事動線も、家を大きくするより、水回りをコンパクトにまとめたほうが便利になる場合があります。

予算の制限があるからこそ、本当に必要なものを考えた無駄のない家ができます。


予算を超えたプランは、本当の提案ではない

お客様の要望をすべて入れた豪華なプランをつくることは、難しいことではありません。

しかし、それによって住宅ローンの返済が重くなり、建てたあとの生活が苦しくなるのであれば、本当に良い提案とは言えません。

私たち住宅会社の仕事は、お客様の夢を膨らませ、借入額を増やすことではありません。

ご家族が安心して払い続けられる予算の中で、できる限り希望を実現することです。

場合によっては、

「この広さは必要でしょうか」
「この設備は標準仕様でも十分ではありませんか」
「土地にお金をかけすぎていませんか」

とお伝えすることも必要です。

お客様に嫌われないよう、何でも「できます」と答えることが親切だとは思いません。

建てたあとの生活まで考えて、無理なものは無理とお伝えすることも住宅会社の責任です。


予算オーバーしたときに借入額を増やさない

プランを進めると、どうしても追加したいものが出てきます。

そのとき、

「少しくらいなら借入額を増やしても大丈夫」

と考えてはいけません。

まず、当初決めた総予算に戻ります。

何かを追加するなら、優先順位の低いものを減らす。

面積を増やすなら、別の場所をコンパクトにする。

設備のグレードを上げるなら、ほかの設備は標準仕様にする。

予算を増やして調整するのではなく、予算の中で調整する

このルールを守ることが、住宅ローンの失敗を防ぎます。


最初に確認するべき5つのお金

家のプランを考える前に、まず次の五つを確認してください。

1.現在の手取り収入

額面年収ではなく、実際に毎月使えるお金を確認します。

2.現在の生活費

食費、車、保険、教育費、通信費などを整理します。

3.これからも守りたい支出

家族旅行、趣味、習い事、貯蓄など、家を建てたあとも続けたいことを決めます。

4.住まいに必要な維持費

固定資産税、保険、光熱費、メンテナンス費まで考えます。

5.無理なく払える毎月の住宅費

現在の家賃だけを基準にせず、住宅所有後の費用を含めて決めます。

この五つが分かれば、無理なく借りられる住宅ローンの金額と、土地・建物を含めた総予算が見えてきます。


家づくりは「お金→プラン」の順番です

家づくりを成功させるために、難しいことをする必要はありません。

順番を間違えないことです。

払える金額を決める

総予算を決める

土地と建物に予算を振り分ける

建てられる坪数と仕様を確認する

その範囲で理想のプランをつくる

プランをつくってから、その金額を借りられるか考えるのではありません。

借りられる上限額に、家の予算を合わせるのでもありません。

まず、ご家族の生活を守れるお金を決める。

そこからプランを算出する。

これが、私の考える失敗しない家づくりです。

アルファテックグループでは、最初から豪華なプランを押しつけることはありません。

まず現在の生活と将来の計画を伺い、無理なく払える予算を一緒に整理します。

その予算の中で、土地、建物、広さ、間取り、仕様の最適な組み合わせをご提案します。

アルファテックグループ
代表取締役 森岡真司
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