
不動産査定が会社によって違うのはなぜ?高い査定額だけで選ぶ危険性
2026年09月07日 09:04
不動産査定が会社によって違うのはなぜ?高い査定額だけで選ぶ危険性
家や土地の売却を考えて、複数の不動産会社へ査定を依頼したところ、
「A社は1,800万円、B社は2,100万円だった」
「同じ家なのに、なぜ数百万円も違うの?」
と疑問に感じることがあります。
結論からお伝えすると、不動産査定が会社によって違うのは、査定に使う成約事例、物件状態の評価、地域需要の読み方、想定する販売期間が異なるからです。
査定価格は、不動産会社が買い取る金額でも、必ず売れると保証された金額でもありません。
大切なのは、最も高い査定価格を提示した会社ではなく、その金額の根拠と販売計画を具体的に説明できる会社を選ぶことです。
不動産の査定価格とは?
不動産の査定価格とは、土地や建物の状態、周辺の取引事例、市場動向などをもとに、不動産会社が「一定期間内に売却できる可能性がある」と予測した価格です。
実際に取引される成約価格とは異なります。
価格の種類意味査定価格不動産会社が成約の可能性を予測した価格売出価格売主様が販売を始める価格購入申込価格購入希望者が提示する価格成約価格価格交渉後、最終的に契約した価格買取価格不動産会社が直接購入する場合の価格
査定価格が2,000万円でも、必ず2,000万円で売れるわけではありません。
査定結果は、売出価格を決めるための判断材料として考えましょう。
不動産査定が会社によって違う7つの理由
1.比較する成約事例が違う
不動産査定では、近隣で過去に売買された物件を参考にします。
しかし、どの成約事例を比較対象にするかは、不動産会社によって異なります。
例えば、次の条件が似ている物件を探します。
所在地
土地面積
建物面積
築年数
建物構造
間取り
駅からの距離
道路状況
売買された時期
比較対象として選んだ物件が違えば、査定価格にも差が生まれます。
2.土地の評価方法が違う
同じ面積の土地でも、使いやすさによって評価が変わります。
土地の形
間口の広さ
前面道路の幅
道路との高低差
接道方向
駐車場のつくりやすさ
上下水道の状況
擁壁の状態
再建築の可否
これらの条件をどの程度プラス・マイナス評価するかは、不動産会社によって差があります。
特に高低差や傾斜地が多い地域では、造成工事や擁壁の状態に関する判断が査定価格へ影響します。
3.建物状態の見方が違う
中古住宅では、築年数だけでなく、現在の状態も確認します。
雨漏りの有無
シロアリ被害
基礎や外壁のひび割れ
屋根の劣化
給排水設備の状態
耐震性
断熱性能
リフォーム履歴
間取りの使いやすさ
建築やリフォームに詳しい会社であれば、修繕して活用できる家として評価する場合があります。
一方、修繕費が大きいと判断した会社は、建物の評価を低くする可能性があります。
4.地域需要の判断が違う
不動産会社によって、得意な地域や物件の種類は異なります。
岐阜県内でも、可児市・多治見市・土岐市・瑞浪市では、購入希望者の希望条件や需要が同じとは限りません。
地域密着の会社は、次のような情報を把握している場合があります。
どの地域への問い合わせが多いか
どの価格帯が動きやすいか
平屋と2階建てのどちらが求められているか
駐車場は何台必要とされているか
中古住宅と土地のどちらで売りやすいか
どの学校区で探している人がいるか
地域需要の読み方が異なると、査定価格にも差が出ます。
5.想定する売却期間が違う
「3か月程度で売る価格」と「時間をかけて高値を目指す価格」は異なります。
早期売却を想定した会社は、問い合わせが入りやすい現実的な価格を提示します。
一方、半年以上かけて売却する前提で、少し高めの価格を提示する会社もあります。
査定価格を比較するときは、「どのくらいの期間で売れると予想しているのか」を必ず確認しましょう。
6.販売方法が違う
査定価格は、不動産会社が考える販売戦略とも関係します。
不動産情報サイトへの掲載
自社ホームページやSNSでの発信
購入希望者への直接紹介
折込チラシやポスティング
現地見学会の開催
リフォームプランとのセット提案
建築会社への土地情報の提供
販売方法や購入希望者への提案力に自信がある会社は、物件の魅力を積極的に評価することがあります。
ただし、高い価格をつけるだけでは売却できません。誰に、どのように販売するのかを確認する必要があります。
7.媒介契約を取るために高く提示する場合がある
注意したいのが、売却の依頼を受けるために、現実的な価格より高い査定額を提示するケースです。
売主様は、当然ながら少しでも高く売りたいと考えます。その気持ちを利用して、他社より高い査定価格を提示する可能性があります。
しかし、売れなければ後から値下げを提案されます。
結果として、
高い価格で売り出す
問い合わせが入らない
長期間売れ残る
何度も値下げする
「売れ残った物件」という印象を持たれる
という流れになることがあります。
査定では3つの方法が使われる
不動産の査定方法は、主に次の3つです。
取引事例比較法
条件の近い不動産の成約事例と比較する方法です。
主に土地、中古住宅、中古マンションなどの査定で使われます。
立地や面積、築年数などの違いを補正し、査定価格を算出します。
原価法
同じような建物を現在建築した場合の費用を計算し、築年数や劣化状態に応じて価値を差し引く方法です。
主に戸建住宅の建物部分を評価するときに使われます。
ただし、実際の中古住宅市場では、建物状態や買主の需要も価格に影響します。
収益還元法
その不動産から得られる家賃収入などをもとに、価値を算出する方法です。
主にアパート、貸家、店舗、事務所などの収益不動産に使われます。
机上査定と訪問査定の違い
机上査定
所在地、面積、築年数、周辺の取引事例など、書類上の情報をもとに価格を算出します。
短時間でおおよその価格を知りたい場合に適しています。
ただし、建物の劣化状態、日当たり、高低差、騒音、眺望などは十分に反映できません。
訪問査定
担当者が現地を訪問し、土地と建物の状態を確認します。
具体的に売却を考えている場合は、訪問査定の方が現実的な価格を判断しやすくなります。
比較項目机上査定訪問査定現地確認なしあり査定速度比較的早い日程調整が必要建物状態の反映限定的反映しやすい向いている人概算価格を知りたい人売却を具体的に考えている人
高い査定価格を信じる前に確認したい質問
査定結果を受け取ったら、不動産会社へ次の質問をしてみましょう。
「この価格の根拠は何ですか?」
周辺の成約事例や現在の競合物件を示しながら説明できるか確認します。
「何か月で売れる想定ですか?」
売却までの想定期間が分からなければ、査定価格が現実的か判断できません。
「この価格で問い合わせがなければ、どうしますか?」
値下げする時期や金額、販売方法を変える基準を確認します。
「実際の成約価格はいくらになりそうですか?」
売出価格だけでなく、価格交渉を考慮した予想成約価格を確認します。
「売却後の手取り額はいくらですか?」
仲介手数料や登記費用などを差し引き、最終的に残る金額を確認します。
「どのように販売しますか?」
広告を掲載するだけなのか、購入希望者への紹介やリフォーム提案まで行うのかを確認します。
査定価格が低い会社は信用できない?
査定価格が低いからといって、その会社が悪いとは限りません。
短期間で売却できる可能性を重視し、現実的な価格を提示している場合があります。
反対に、高い査定価格でも根拠が曖昧であれば注意が必要です。
例えば、次のような説明を比較しましょう。
A社:「相場より高いですが、この価格で売れます」
B社:「近隣の類似物件はこの価格で成約しています。建物状態を考慮すると、売出価格はこの範囲、成約予想価格はこの範囲です」
重要なのは、査定価格そのものではなく、説明の具体性です。
適正価格より高く売り出すリスク
「最初は高く出して、売れなければ下げればいい」と考える方もいます。
しかし、相場とかけ離れた価格には次のリスクがあります。
問い合わせが入らない
内覧につながらない
販売期間が長くなる
何度も価格を下げることになる
購入希望者から大幅な値引きを求められる
売却計画や住み替え計画が遅れる
販売開始直後は、新着物件として最も注目されやすい時期です。
その大切な時期を、相場とかけ離れた価格で失わないようにしましょう。
査定前に準備しておきたい書類
より正確な査定を受けるために、次の資料を準備しておくと役立ちます。
登記識別情報または権利証
固定資産税納税通知書
土地・建物の図面
測量図
建築確認済証・検査済証
購入時の売買契約書
リフォームや修繕の記録
住宅ローン残高が分かる書類
境界に関する資料
書類がすべて揃っていなくても査定は可能です。分からない点はそのまま相談してください。
よくある質問
複数の不動産会社に査定を依頼してもいいですか?
問題ありません。ただし、査定価格だけを並べるのではなく、価格の根拠、販売期間、販売方法も比較しましょう。
査定価格で必ず売れますか?
査定価格は売却を保証する金額ではありません。買主の希望や市場状況によって、実際の成約価格は変わります。
査定価格より高く売り出せますか?
最終的な売出価格は売主様が決めます。ただし、相場との差が大きいと売却が長期化する可能性があります。
査定価格より高く売れることはありますか?
複数の購入希望者が現れた場合や、物件の希少性が高い場合などは、査定価格を上回る可能性もあります。ただし、必ず高く売れるわけではありません。
訪問査定を受けたら売却しなければなりませんか?
査定を受けた後に売らないという判断もできます。売却するかどうかを検討するための査定でも問題ありません。
まとめ|査定価格より「売れる根拠」を比較しましょう
不動産査定が会社によって違う主な理由は、次の7つです。
比較する成約事例が違う
土地の評価方法が違う
建物状態の見方が違う
地域需要の判断が違う
想定する売却期間が違う
販売方法が違う
媒介契約を得るために高く提示する場合がある
高い査定価格を提示されても、その金額で売れなければ意味がありません。
査定価格の根拠、想定する成約価格、販売期間、必要経費、手取り額まで確認することが、不動産売却で失敗しないためのポイントです。
可児・多治見・土岐の不動産査定はアルファテック不動産へ
アルファテック不動産では、可児市・多治見市・土岐市・瑞浪市・御嵩町など、岐阜県東濃・中濃地域の家や土地を査定しています。
査定価格を高く見せることではなく、周辺の成約事例や物件状態をもとに、売却価格の根拠を分かりやすくご説明します。
相続した実家、空き家、古い住宅、住宅ローンが残っている家もご相談ください。
「アルファテック不動産」で検索してください。